Hammer FXは主に開発段階のシステム・テスト、及び機器の事前検証に活用している。
三井情報ではかつて、IVRの負荷テストを手作業で行っていた。100人のテスト要員を一所に集め、それぞれがプッシュボタン操作を一斉に行い、負荷をかけていたこともあった。そのため、電話回線やテスト要員のコスト、テスト時間が増大していた。
それらの課題を解決すべく、「
Hammer FX TDM」を導入した。三井情報株式会社コミュニケーションビジネス第一本部技術部第一技術室佐々木晴信氏は、「テスト要員を中心にコストが削減できました。おかげで、約1年で投資を回収できました。同時に、人手によるテストでは現れなかった不具合が判明したなど、品質を向上できました」と導入効果を話す。
同社が販売を手がけているアウトバウンド・コールシステム「SambaDialer」の負荷試験に
Hammer FXを活用している。同製品はフルIP対応、アプリケーションの完全Web化といった特長を備えたプレディクティブ・ダイアラーである。
同製品の大規模顧客向け展開に伴い、機能確認を行うために、1システムでINS1500を6本(138回線)、のべ12時間の架電制御を試験することとなった。テストの際、実回線を使い人手で負荷をかける方法は、コストの面でも長時間の負荷というテスト要件の面でも現実的ではない。その上、着信後の通話/無視から切断までのさまざまなシチュエーションに対して負荷テストを実施する必要があった。
そこで、回線の模擬、及び回線毎に着信以降の動作をプログラミングできる「
Hammer FX TDM」が採用された。一方、オペレータ側でも、H.323で通信する電話機100台の操作を試験する必要があった。そこで、「
Hammer FX IP」を採用し、オペレータ用電話機をエミュレートした。
Hammer FXの活用によって、多くの導入効果が得られている。6本のINS1500と100 台のH.323の端末を各1台の
Hammer FXで容易に制御できたため、「手作業での試験なら1か月以上は要するところ、結果回収まで含めて5日間で終了しました。それに、手作業ではどうしても操作ミスなどで、テストの正確性が欠けてしまいますが、
Hammer FXなら高精度なテストが可能です」と佐々木氏は満足げに振り返る。
負荷テストの結果、SambaDialerにいくつかの問題が見つかった。メーカーへの報告の際、「
Hammer FXは回線毎にログが記録できるので、詳細な確認が可能となります。メーカーへの問題点送付資料にも、より説得力を持たせられます」(佐々木氏)といったメリットによって、製品の品質向上につなげることができた。
加えて、テストコストを極力抑えたいという同社の要望に対して、
Hammer FXの短期間レンタルに対応したエンピレックスの柔軟性も高く評価している。